朝陽に縁どられ 始発にのる

わたしにとって一世一代の失恋は
高校の同級生、K。
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そもそも出会いが運命的で
高校の合格発表を中学の友人と見に行くと
はるばる隣町から孫の合格を
確認しにきたというおじいさんに出会った。
そこで、見たことも会ったこともない
「孫をどうぞよろしく」と丁寧に
でもものすごく力強く、挨拶されたのだった。
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入学式の日、
名簿順で席に着くと
わたしの前は、知らないのになんだか見覚えのある名前。
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それが、合格発表のとき、おじいさんから固く挨拶された
Kだった。
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わたしたちは、婚約までしていたけれど
紆余曲折いろんなことがあって、
結局は別れてしまった。
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そのとき彼に言われてグッサリきたのが
「Micheはひとりでも生きていけるよ」
だった。
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ああ、生きていけるよ。
生きていけますとも。
でも、あなたと一緒なら
世界はもっとたのしいのよ。
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自分でなく この私のために
近道を選んで しまったと言う
いつかあなたの 気弱な言い訳が
その胸に私を 帰れなくした

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強がりなわたしは
当時、そのひとことで
彼の元を離れてしまった。
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フラれたときの一言で忘れられないものはありますか?

(ノートや手帳の端で構いません
ひとこと書き留めておきましょう)

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私なしでも
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実
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『紅雀』 1978/3/5
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