
罪のない26歳の黒人女性、ブレオナ・テイラーさんが
白人警察官の誤捜査により射殺されてから
100日が経とうとしています。
深夜にブレオナさん宅に突入し、
22発の銃弾を放った警察官3名のうち、
解雇されたのは1名のみ。
その理不尽な現状に、抗議の声が上がっています。
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Contents
ブレオナ・テイラー事件とは
黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警察官に拘束され
亡くなったことをきっかけに広がったBlack Lives Matter運動。
じつはその2か月前、2020年3月13日にも白人警察官の手によって
殺害された黒人女性がいました。
当時26歳の救急救命士、
ブレオナ・テイラー(Breonna Taylor)さんです。
捜査予告もノックもなしに突入した私服警官
ルイビル警察(LMPD)の警察官、
ジョナサン・マッティングリー(Jonathan Mattingly)巡査部長、
ブレット・ハンキソン(Brett Hankison)と
マイルス・コスグローヴォン(Myles Cosgroveon)の3名は
事件のあった夜、捜査予告もなしに、
覆面パトカーを使い、私服でブレオナさん宅に突入しました。
突然の物音に驚いたブレオナさんが「誰?(Who is it?)」と
何度も問いかけるも返事はなく、
ドアをけ破り入ってきた私服警官を侵入者と勘違いした
ブレオナさんのボーイフレンド
ケネス・ウォーカー(Kenneth Walker)さんが
自己防衛のために一発発砲。
それに対し、警察官3名は22発もの銃弾を浴びせ返したのです。
そのうち8発がブレオナさんに命中。
ブレオナさんは命を落としました。
追っていたドラッグディーラーはすでに拘留中だった
ブレオナさん宅を襲った警察官が捜していたのは、
ドラッグの密売人でした。
しかしながら、彼らが追っていた
ジェイムズ・グローヴァ―(Jamarcus Glover)と
エイドリアン・ウォーカー(Adrian Walker)
の2容疑者はすでに拘置されていたのです。
関与した3名の警察官は?
当初、事件に関する詳しい情報は公表されず、
事件当時、3名の警察官は私服、覆面パトカー、
ボディ・カメラ着用せずにノックなしで突入したことから、
FBIが捜査に乗り出すことが発表されたのみでした。
Black Lives Matterの波
ジョージ・フロイド事件を経て、
あらためてこのブレオナ・テイラー事件についても
SNSで脚光を浴びるようになりました。
5月下旬には、事件のあったルイビルでは
ブレオナ・テイラー事件に対する抗議が強くなり、
ようやく6月23日になって、突入した警察官のうちの1名
ブレット・ハンキソン(Brett Hankison)刑事だけが解雇にいたりました。
SNSでも広がる抗議運動
この理不尽な状況に、公正を求める声は
大きくなるばかりです。
instagramをはじめとするSNSでは、
多くの著名人も抗議の声を上げています。
アリシア・キーズ(Alicia Keys)さん
ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)さん
【参考記事】
AP通信(英語版): https://apnews.com/bb0b2c8e4e10b35421fd70f5fc5fb9c6
New York Times: https://www.nytimes.com/article/breonna-taylor-police.html