アトランタでまた？白人警察官が黒人男性を射殺した事件とは？

アフリカン・アメリカンであるジョージ・フロイドさんが
白人警察官の拘束により亡くなったジョージ・フロイド事件をきっかけに
全米そして世界各地に広がりを見せるBlack Lives Matter運動。
その最中、また黒人男性が白人警官に撃たれ
命を落とすという痛ましい事件が発生しました。
今回は現地時間2020年6月12日に発生した
レイシャード・ブルックス事件について、まとめます。
▶ Black Lives Matter運動についてはこちら
▶ ジョージ・フロイド事件についてはこちら

Contents

1 レイシャード・ブルックス事件とは
2 事件の翌日には娘のバースデー・パーティーが
3 燃えたWendy’s
4 事件に関与した2人の警察官

レイシャード・ブルックス事件とは

これだけBlack Lives Matter運動が日に日に盛り上がりを見せる中、
またか、と思わずにはいられなかった今回の事件。
いかに、アメリカ国内において同様の事件が
日常的に発生しているかということが伺えます。

きっかけはWendy’s（ウェンディーズ）

2020年6月12日22時半頃、ジョージア州、アトランタにある
ファースト・フード・チェーン店Wendy’s（ウェンディーズ）に止めた
車の中で男が眠っており、その車がドライブ・スルーのレーンを塞いで
邪魔しているとの通報がありました。
車内にいたのが、アフリカン・アメリカンの
レイシャード・ブルックス（Rayshard Brooks）さんです。

酒に酔っていたレイシャードさん

通報により駆けた警察官、デヴィン・ブロスナン（Devin Brosnan）が
車内で眠るレイシャードさんを発見、起こすと
別のスペースへの駐車を誘導しました。
その後、サポート要員として呼ばれた交通課の
ギャレット・ロルフ（Garrett Rolfe）の質問に対し
レイシャードさんが支離滅裂な答えを繰り返し、
自身がどこにいるかさえもわかっていない様子だったため、
レイシャードさんにアルコールテストを行うと、
35%という法定許容量を超えるアルコール値が検出されました。

警察官が3度にわたり発砲、うち2発が命中

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👀 The two police officers involved in Friday nights’ shooting/ killing of #RayshardBrooks in #Atlanta have now been identified by the Atlanta Police Department. #garrettrolfe #devinbrosnan * * * #rayshardbrooks #atlantapolice #thisisamerikkka #atlanta #goodmorning #blacklivesmatter #defundthepolice

A post shared by Terrell Thomas (@eldorado2452) on Jun 14, 2020 at 3:50am PDT

ギャレット・ロルフ警察官が
車の運転には支障をきたすアルコール値であることをレイシャードさんに告げ、
手錠をはめるために腕を後ろに回すよう命じると
レイシャードさんは抵抗、
二人の警察官ともみ合いになり一人を殴りました。
目撃者と店の監視用ビデオによると、もみ合ううちにレイシャードさんが
一人の警察官からテイザー銃（殺傷能力のない電気スタンガン）を奪って
逃走し、警察官が彼を追いかけています。
逃走中、レイシャードさんがテイザー銃をギャレット・ロルフ警察官に向けた直後、
ギャレット・ロルフ警察官がレイシャードさんに向け、3発発砲。
うち2発がレイシャードさんの背中に当たり、
発砲から5分後に駆け付けた救急車で搬送された病院において
臓器損傷および多量出血のため、亡くなりました。

事件の翌日には娘のバースデー・パーティーが

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#repost @colorofchange ・・・ Text “BROOKS” to 55156: #RayshardBrooks should be alive today, but he’s yet another Black person whose life was stolen because of police violence. The officers who murdered him shouldn’t be allowed to roam the streets while Rayshard's family is left to mourn with no justice. Tell the Georgia Bureau of Investigation and District Attorney Paul Howard to charge the cops who killed him now bit.ly/JusticeForRayshard #justiceforrayshardbrooks

A post shared by Ms. Traver’s Room (@mstraversroom) on Jun 15, 2020 at 11:11pm PDT

亡くなったレイシャード・ブルックスさんは、
アトランタ在住、レストラン勤務の27歳で、
8年前に結婚し1歳、2歳、8歳の3人の娘と
13歳の1人の息子（息子は妻の連れ子）の父親でした。
事件のあった翌日は8歳の娘のバースデー・パーティーを行う予定でした。
6月13日（土）の朝、レイシャードさんの長女は、
ドレスを着て、父親の帰りを待ちわびていたのです。
しかしながら、レイシャードさんが
彼女たちのところへ帰ってくることはありませんでした。

燃えたWendy’s

事件後、抗議デモが事件現場のWendy’sに集結。
6月13日には暴徒化した一部がWendy’sの店舗や
周辺の車に火をつける、CNNのカメラを壊すなどの
激しい破壊行動を行いました。
その後も抗議運動は続いています。
▶ ブレオナ・テイラー事件についてはこちら
▶ Wendy’s放火の容疑者についてはこちら

事件に関与した2人の警察官

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The officer who killed #RayshardBrooks was terminated Saturday, police spokesman Carlos Campos said. He was identified by police as #GarrettRolfe. A second officer involved in the killing, identified as #DevinBrosnan, was placed on administrative duty, Campos said. (📝: @cnn) — Mayor #KeishaLanceBottoms asked for immediate termination of this officer and Police Chief #ErikaShields has chose to “immediately” step down so that “… the city may move forward, with urgency, in rebuilding the trust so desperately needed throughout our communities.” — #smaack #policebrutality #blacklivesmatter #georgefloyd #breonnataylor #ahmaudarbery #wendys #police #nojusticenopeace

A post shared by SMAACK w/ JORDYNN💋 (@smaack_) on Jun 14, 2020 at 10:48am PDT

レイシャードさんを射殺したギャレット・ロルフ警察官は
事件後、解任されています。
デヴィン・ブロスナン警察官は管理業務へ異動、
また事件にともない、エリカ・シールズ（Erika Shields）警察本部長が
辞表を提出しています。
アトランタ市長であるケイシャ・ランス・ボトムズ（Keisha Lance Bottoms）さんが
今回の事件を「殺人」と断言する一方で、
ジョージア州の郡保安官は「正当防衛」と述べており
今後の行方に注目が集まっています。
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