ついに日本にも広がりを見せているBlack Lives Matter運動。
その発端となったのが黒人男性、ジョージ・フロイドさんが
白人警察官に拘束され、亡くなった事件でした。
SNSで瞬く間に広がった動画や画像から、
デレク・ショーヴィン元警察官をはじめとする
事件に関与した4名の警察官は解雇ののち逮捕。
今回はこの4名の元警察官について、まとめてみました。
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Contents
Derek Chauvin（デレク・ショーヴィン）元警察官
ジョージ・フロイド(George Floyd)事件が
SNSで広まった際、ジョージさんの首に膝を乗せ、
不遜な態度でポケットに手を突っ込んでいる様子が
あまりに有名なデレク・ショーヴィン元警察官、44歳。
第3級殺人罪から第2級に引き上げ
当初は、意図せず殺めてしまった場合に課される
第3級殺人罪にて逮捕されましたが、
その後、その罪の重さが再考され、
より罪の重い第2級殺人罪に問われています。
保釈金は125万ドル（約1億3500万円）と決められました。
約19年の勤務中に寄せられた苦情は19件
デレク・ショーヴィン元警察官は
ミネアポリス警察に19年近く勤務していました。
その間、実に18件もの苦情が寄せられています。
現在、詳細が明らかになっているのは、
2007年に女性から申し立てられたもので、
スピード違反の際、自分の車から引っ張り出され、
取り調べを受け、パトカーの後部座席に押し込められたというもの。
「デレク・ショーヴィン元警察官は
女性を車の外に引っ張り出す必要はなく、
またパトカーの後部座席ではなく車外で取り調べを行うべきであった」
と捜査官による報告がされています。
またレポートによると、本来オンになっているべき
デレク・ショーヴィン元警察官の車内の
音声やカメラはすべてオフになっていました。
勇気ある行動でメダル候補者に
一方で、デレク・ショーヴィン元警察官は
2つの事件における勇気ある行動に対し、
署内のメダル進呈候補者のリストにも名を連ねていました。
うち1件は、ショットガンを警察官に構えた容疑者を
撃ったことによるものです。
デレク・ショーヴィン元警察官の職歴は？
デレク・ショーヴィン元警察官が警察官を志望した際、
米軍での軍警察のメンバーとして勤務経験があることや
セキュリティ・サービスの会社において、
ボディ・ガードとして働いた経験があることを述べていました。
また1990年代半ばには、マクドナルドやその他のレストランでの
勤務経験があることもレポートには記されています。
2001年1月にデレク・ショーヴィン元警察官は
当初、警察官の補佐的な任務でミネアポリス警察に雇われましたが、
8カ月後に警察官に昇進しています。
デレク・ショーヴィン元警察官と保釈金についてはこちら
J. Alexander Kueng（J.アレクサンダー・クェン）元警察官
（右下がJ.アレクサンダー・クェン元警察官）
デレク・ショーヴィン元警察官、トーマス・レーン元警察官とともに
ジョージ・フロイドさんを拘束したJ.アレクサンダー・クェン元警察官、26歳。
保釈金は100万ドル
J.アレクサンダー・クェン元警察官は第2級の殺人ほう助罪と
第2級の過失致死罪に問われています。
保釈金は100万ドル（約1億800万円）と決められています。
訓練官はデレク・ショーヴィン元警察官
2019年2月に士官候補生としてミネアポリス警察に入り、
12月に警察官として雇用されました。
これまでJ.アレクサンダー・クェン元警察官に対して
寄せられた苦情はありませんでした。
J.アレクサンダー・クェン元警察官の訓練官が
前述のデレク・ショーヴィン元警察官だったとのことです。
J.アレクサンダー・クェン元警察官はミネソタ大学で
社会学の学士を取得。
2014年から2017年まで、百貨店のMacy’sの警備を務め、
現在はTargetにて勤務していたとのことです。
レポートによれば、ロシア語の読み書きができるそうです。
Thomas Lane（トーマス・レーン）元警察官
（左上がトーマス・レーン元警察官）
デレク・ショーヴィン元警察官、J.アレクサンダー・クェン元警察官とともに
ジョージ・フロイドさんを拘束したトーマス・レーン元警察官、37歳。
保釈金は100万ドル
トーマス・レーン元警察官は、J.アレクサンダー・クェン元警察官同様、
第2級の殺人ほう助罪と第2級の過失致死罪に問われています。
保釈金は100万ドル（約1億800万円）と決められています。
少年矯正官および保護観察官として勤務
トーマス・レーン元警察官は2019年2月に士官候補生として、
ミネアポリス警察に入署しています。
これまでトーマス・レーン元警察官に対する苦情は
寄せられたことはありませんでした。
2016年にミネソタ大学にて犯罪学の学士を取得後は、
ヘネピンで少年矯正官および保護観察官として働いていました。
それ以前は、バーテンダーや給仕として、
いくつかのバーやレストランでの勤務経験があり、
Home Depotという住宅リフォーム・建設資材の小売店では
販売員をしていたとのこと。
ボランティア経験から、シダー＝リバーサイド近郊において
ソマリアの若者に対し、彼らの理科や数学の宿題を教えていたそうです。
Tou Thao（トウ・タオ）元警察官
ジョージ・フロイドさんを拘束する警察官3名のそばに立っていた
トウ・タオ元警察官、34歳
保釈金は100万ドル
トウ・タオ元警察官もトーマス・レーン元警察官、
J.アレクサンダー・クェン元警察官同様、
第2級の殺人ほう助罪と第2級の過失致死罪に問われています。
保釈金は100万ドル（約1億800万円）と決められています。
これまで寄せられた苦情は6件
トウ・タオ元警察官は2012年からミネアポリス警察に勤務していました。
これまで6件の苦情が寄せられていますが、
うち5件は懲戒もなく終わっています。
警察官として勤務する前は、警備員、食料品店の在庫管理者、
マクドナルドのトレーナーとして働いていました。
ノース・ヘネピン・コミュニティ大学において、
法的処置の准学士号取得を志しますが、中退しています。
ミネソタにはモン族の大きなコミュニティがあり、
トウ・タオ元警察官はモン族の言語が話せると報告されています。
参考記事はこちら：
CNN: https://edition.cnn.com/2020/06/05/us/minneapolis-officers-background-george-floyd-trnd/index.html
https://edition.cnn.com/2020/06/12/us/minneapolis-police-letter-chauvin-trnd/index.html
https://edition.cnn.com/2020/06/12/us/chauvin-minneapolis-police-pension-invs/index.html
