ジョージ・フロイドさんの事件により、
全米から世界へと広がりを見せている
“Black Lives Matter”運動。
ジョージさんの死の2ヶ月前にも
アフリカ系アメリカ人女性ブレオナ・テイラーさんが
警察の誤射により、理不尽に命を落とすという
痛ましい事件がありました。
今回はブレオナ・テイラー事件について、
まとめてみました。
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Contents
警察が放った銃弾は22発
2020年3月13日深夜、ケンタッキー州ルイビルで
26歳の黒人女性ブレオナ・テイラー(Breonna Taylor)さんが
ルイビル警察（LMPD）の警察官に射殺されました。
ジョナサン・マッティングリー(Jonathan Mattingly)巡査部長、
私服警官のブレット・ハンキソン（Brett Hankison）と
マイルス・コスグローヴォン（Myles Cosgroveon）の3名は
ノックや捜査の予告なしにブレオナさんの部屋へ突入。
ブレオナさんが侵入者に対し、
「誰？(Who is it?)」と何度か問いかけた後、
「バン！」と大きな物音が聞こえ、
彼女と一緒にいた彼女のボーイフレンド、
ケネス・ウォーカー（Kenneth Walker）さんが
自己防衛のために先に発砲したとのこと。
ケネス・ウォーカーさんは、
銃所持のライセンスを持っていました。
即座にドアを蹴り破り、私服の警察官が侵入。
警察側は22発、銃弾を放ち
そのうちの8発がブレオナ・テイラーさんに当たり、
彼女の命を奪いました。
ドラッグの受け渡し場所として捜索
警察はドラッグ密売の容疑者2名の行方を捜索中でした。
警察によると、ブレオナ・テイラーさん宅は
ドラッグの受け渡しに使われていたとのことですが、
USポスタルサービス（日本でいう郵便局）によると、
ブレノアさん宅に怪しい荷物が届けられたという事実はなく、
また警察からそれに関する照会もなかったとのこと。
3名の私服警官は覆面パトカーで訪れ、
ボディ・カメラも着用していませんでした。
容疑者はすでに拘置されていた
突入後の家宅捜索でも、ブレオナさんの部屋から
ドラッグは見つかりませんでした。
そればかりか、警察がブレオナさんの部屋を襲撃した
そのときにはすでに彼らが捜していた
ジェイムズ・グローヴァ―（Jamarcus Glover）と
エイドリアン・ウォーカー（Adrian Walker）という
容疑者2名は警察に拘留中でした。
ブレオナさんのボーイフレンドは逮捕
銃撃戦でジョナサン・マッティングリー巡査部長が
銃弾を受け負傷しましたが、現在は完治しているとのこと。
にもかかわらず、彼を撃ったブレオナさんのボーイフレンド
ケネス・ウォーカーさんは警察官を殺害しようとした容疑で
逮捕されています。
ケネスさんのお父さんによると、この銃撃前には
USポスタルサービスで仕事を始めるが決まっていたそうです。
26歳で命を落としたブレオナ・テイラーさん
ブレオナ・テイラーさんは1993年6月5日生まれ。
ミシガン州の出身で、地元の高校を卒業後は
ケンタッキー大学に進学しています。
その後は救急救命士として、
ルイビル大学病院に勤務していました。
FBIが捜査を開始
5月21日、FBIがこの件について、
捜査に乗り出すことが発表されました。
ルイビル警察はこれまで、
事件についての詳細を明らかにしてきませんでした。
SNSでこの事件やジョージ・フロイド事件の真相が広がるにつれ、
世論が高まりつつあります。
参考記事：
The Washington Post: https://www.washingtonpost.com/opinions/2020/06/03/no-knock-warrant-breonna-taylor-was-illegal/
CNN: https://edition.cnn.com/2020/06/05/us/breonna-taylor-birthday-charges-arrests-case-trnd/index.html
