新型コロナウイルスで悪夢が急増?その理由と対処法は?

新型コロナウイルスの脅威について
連日報道されるようになって、もう半年になろうとしています。
あっという間に、ヨーロッパ、アメリカに新型コロナウイルス禍は広がり、
日本でも緊急事態宣言が発令されました。
そんな中、悪夢を見たという人が急増しているそうです。
今回は新型コロナウイルスによるステイホーム中に
悪夢を見る人が急増している原因とその対処法について
まとめてみました。

コロナウイルス・パンデミック・ドリーム


新型コロナウイルス禍において、
実は悪夢や奇妙な夢を見たという人は、
急増していることが報告され、なかでも
[i dream of covid]というこちらのサイトでは、
訪れた人たちが自分の見た奇妙な夢について書き込み、
それを読むことも可能です(英語サイトです)。
悪夢や奇妙な夢を見たり、睡眠障害が生じている
この現象は「コロナウイルス・パンデミック・ドリーム
(Coronavirus Pandemic Dream)」と名付けられ、
少なくとも5つの研究チームが事例を収集し、
研究を行っています。

悪夢や奇妙な夢の原因は?


新型コロナによるロックダウンなどを
経験している国々を中心に起こっているこの現象、
原因はいったい何なのでしょうか。
各研究チームや研究者により、
いくつかの見解が出されています。

新型コロナウイルスによる不安やストレス


連日報じられる新型コロナウイルスの感染者数や死者数。
その他にも、有名人の罹患や死亡、
そして感染した人の体験談や
新型コロナウイルスにより身内を無くした人の悲痛な声。
そういった情報を目や耳にすることによって、
自分が感染したらどうしよう、
自分の大切な人が感染したらどうしようという不安は
知らず知らずのうちに、自分の心に重くのしかかっているものです。
また新型コロナウイルスによって、
ビジネスや経済面で大きな打撃を受けている人にとっては
生活そのものへの不安に直面しています。
そうした不安はストレスとなって、睡眠障害の原因になることも。
フロイトによると、潜在意識が顕在化したものが
夢ともいわれていますから、
見えない不安が悪夢というかたちになって現れたのかもしれません。

生活リズムの変化


外出自粛にともなう在宅ワークなどで生活リズムの変化により、
睡眠時間も変わると、普段は覚えていない夢を
克明に覚えているということがあり得ます。
とくに睡眠時間が大幅に増えたりすると、
いつもよりも夢を覚えている傾向があるようです。

運動不足や飲酒


ステイホーム生活で運動不足が続くと、
睡眠が浅くなります。
飲酒も同様。
眠りが浅く、身体の疲れが充分に取れていないことにより、
その不快な状況が夢に反映され、
悪夢になっている可能性があります。

外的刺激の不足


ある研究チームの見解によると
他者と会うことなく自宅で長時間過ごすことにより、
外的刺激が不足して、その分、自分の過去や内面に深く入り込み
ネガティブなものが表面化して悪夢になっているというものもあります。

悪夢や奇妙な夢を見ないための対処法は?


それでは、悪夢や奇妙な夢を見ないために、
どんなことができるでしょうか?

軽い運動や規則正しい生活


まずは原因となっている運動不足の解消を行い、
規則正しい生活を心がけましょう。
ただし、就寝前の激しい運動はかえって悪影響を及ぼします。
就寝前にするなら、軽いストレッチなどがオススメです。

入浴やハーブティーでリラックス


無意識のうちに不安はわたしたちの心を蝕んでいます。
ゆったり熱くすぎないお湯に浸かり、
カフェインを含まないハーブティーなどを飲んで、
心身ともにリラックスできる時間を作るよう心がけましょう。

寝る前にスマホやテレビを見ない


スマホやテレビで目にする情報は私たちを不安にするばかりか、
ブルーライトが健全な睡眠の妨げとなることは
研究でも明らかになっています。
ついつい、ステイホームしていると孤独を感じ、
外の情報に触れたくなりますが、ここはぐっと我慢。
就寝前1時間前には、テレビもスマホも手放しましょう。

温めた牛乳や豆乳を飲む


牛乳や豆乳に含まれるトリプトファンは
幸せホルモンと言われるセロトニンや
睡眠ホルモンであるメラトニンといった
脳内物質に体内で変換されます。
就寝前に飲むことで、
心地よい眠りをサポートしてくれるといわれています。

夢をメモしておく


一説によると、覚えている夢をメモしておくことで
自分の夢の脚本を自分でコントロールできるようになるそうです。
ちょっと信じがたいけど、こんな時期だから
自分で実験してみるのも面白そうですね。

悪夢や奇妙な夢はストレスのサイン


いずれにしても、悪夢や奇妙な夢は
心や身体が感じているストレスのサインです。
自分を労り、リラックスを心がけて過ごしましょう。
ロックダウンが明けたからといって、
新型コロナウイルスによる悪夢や奇妙な夢を
見なくなるというわけではないと一部の研究者は述べています。
長い闘いになりそうですので、
ゆるゆるとリラックスしながら、過ごしていきたいですね。