
新型コロナウイルス感染拡大防止策として
緊急事態宣言が政府によって発令され
はや1ヶ月が過ぎようとしています。
5月半ばには、地方自治体ごとに
緊急事態宣言の解除が見込まれています。
他国を見渡してみても
徐々にロックダウンが緩和されている国の状況が
少しずつ明らかになってきました。
今回はロックダウン解除や緩和している
海外のようすをまとめてお伝えします。
海外のロックダウン状況はこちら
海外のロックダウン延長についてはこちら
Contents
EU加盟国初、死者数が3万人突破のイタリア
5月8日にはEU加盟国としては初めて
新型コロナウイルスによる死者数が3万人を超えたイタリア。
3月上旬に欧州諸国において最初に全国的なロックダウンをし、
5月4日より部分的に緩和が始まっています。
マスク着用のうえ、ソーシャルディスタンスを保つことを条件に
運動のための外出や、居住地域内で親族に会うことが可能になりました。
ただし、友人に会うことはまだ認められていません。
スペインでは6月末までに「新たな日常」
スペインのペドロ・サンチェス首相は、
都市ごとにfase0からfase4まで段階的に
ロックダウンを解除していく策を発表しています。
5月4日~11日を準備段階のfase0と位置づけ、
ヘアサロンのような予約によって客数をコントロールできる業種や
レストランのテイクアウトは営業が認められています。
プロアスリートの練習も許可されました。
レストランのテラス席および映画館、劇場は
客数の上限つきで5月中旬から営業を認められます。
また学校は6月下旬に再開できるものの、
多くは9月の新学期まで休校との見込み。
ロックダウン一部緩和で感染者数増加のドイツ
5月6日より段階的にロックダウン解除を始めているドイツ。
欧州諸国の中では感染者数や死亡者数を低く抑えているドイツも
アンゲラ・メルケル首相は緩和策への手綱を握りしめ、
日々の状況を固唾を飲んで見守っています。
一方で、一日も早いロックダウン解除を求める数千人規模のデモが
ベルリン、フランクフルト、ミュンヘンといった都市で起きており
ドイツ政府は難しい局面に立たされています。
フランスもロックダウン緩和後に複数のクラスターを確認
重篤な患者数がピーク時の半分以下に減少したことを受け、
緩和を決定したフランス。
5月11日から政府許可証なしで外出したり、
近隣地域へ移動したりが可能になりました。
学校も希望者の登校を許可、12日には一部が再開されています。
すでに各地で小規模なクラスターが確認されているとのこと。
パリを含む一部地域は「レッドゾーン」として
引き続き規制が敷かれています。
イギリスは5月13日から徐々に緩和
ジョンソン英首相が5月10日に発表した「最初の慎重な措置」によると
5月13日以降は移動制限を緩和、
またゴルフやテニスといった屋外のスポーツは
時間制限を解除しました。
また公園やビーチに行くことも可能になります。
アメリカは自由か感染拡大阻止か
当初より、新型コロナウイルスよりも
経済活動を重んじてきたトランプ大統領。
それでもホワイトハウスの専門家チームは14日連続の感染者数減少を条件に、
3つのフェーズで社会活動を再開するというガイドラインを発表しました。
日本とは異なり、各州に決定権のあるアメリカでは
すでに南部諸州は独自に経済活動再開を決定しています。
アメリカでもドイツ同様に「ロックダウン反対」デモが行われるエリアがあり
アメリカ政府は自由と感染拡大防止の板挟みになっていると言えます。
日本の緊急宣言解除はいつ?
暫定的に5月末まで延長された日本の緊急事態宣言ですが、
5月14日には感染者数の少ない市区町村から徐々に
解除に向かうと言われています。
他国の状況を見る限り、ロックダウン緩和後には
クラスターが生じ、一時的に感染者数の増加が起きていますので
解除後もマスク着用や適度な距離感など、
引き続き、注意は必要になりそうです。