
メモリアルデーはアメリカ合衆国の連邦政府の定めた祝日で
戦没将兵追悼記念日とも呼ばれています。
現在は5月最終月曜日と定められたこの祝日、
かつてはデコレーションデーと呼ばれ、
1971年までは5月30日でした。
今回は2020年のメモリアルデーがいつで
どんな日、なにをする日なのかをまとめてみます。
メモリアルデーってどんな日?
メモリアルデーとは「戦没将兵追悼記念日」という名の通り、
兵役中に亡くなった兵士を追悼するアメリカ合衆国の祝日です。
この日は夜明けから正午まで、星条旗の半旗を掲げ、
また国立墓地にある各兵士のお墓の上には星条旗が捧げられます。
ワシントン時間の午後3時が追悼時刻として設けられ、
たくさんの人が墓地や記念碑を訪れるほか、
家族団らんしたり、ピクニックやスポーツイベントに
興じる人も多いようです。
かつては南北戦争の北軍兵士のために
メモリアルデーの歴史をひも解くと、
当初は北軍退役軍人の組織を率いるジョン・A・ローガン大将が
南軍が自軍の死者を称えるために特別な日を設けているということに感銘を受け、
1868年に、祖国のために命を捧げた軍人を称える日として、
5月30日をデコレーションデーと呼ばれる公式の記念日にしました。
当時はまだ南北間に残る軋轢から南部ではあまり認められていませんでしたが、
南部出身の復員軍人を多く出した第一次世界大戦以降、
徐々に一般的なものとして、受け入れられるようになりました。
ちなみに「戦没将兵追悼記念日」という呼称が初めて使われたのは1882年のこと。
しかし、連邦法において公式な呼称となったのは1967年でした。
3連休は夏の始まり
1968年に月曜休日統一法がアメリカ合衆国議会を通過したことにより、
戦没将兵追悼記念日であるデコレーションデーは
5月30日から5月最後の月曜日へと移されました。
1971年、リチャード・ニクソン大統領のもと、
メモリアルデーとし、国民の休日となりました。
公式ではないものの、
この5月最後の3連休最終日にあたるメモリアルデーを夏の始まり、
9月第一月曜日のレイバーデーを夏の終わりととらえる向きもあるようです。
2020年のメモリアルデーは5月25日
2020年のメモリアルデーはいつ?
2020年5月最後の月曜日、メモリアルデーは5月25日です。
アメリカ史上、最多の戦死者を出した南北戦争後は
その死者数だけでなく、多くの影響をその後のアメリカに及ぼしました。
第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンが
1863年11月9日、ゲティスバーグ国立戦没者墓地の開会式で行った
「人民の人民による人民のための政治」という演説はあまりに有名。
アメリカの民主主義の礎といっても過言ではないでしょう。
5月25日は日本では通常の月曜日ですが、
アメリカの歴史に思いを馳せてみるのもいいですね。