
中南米やミステリーに興味がない人でも、
「ナスカの地上絵」について一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ナスカの地上絵は、実はペルーのナスカ川とインヘニオ川の間にある乾燥地帯に広がっています。
年々、風化により薄くなっているとのうわさもあり、
せっかくペルーを訪れたなら見ておきたいですよね。
今回はツアーを使わずに、
個人旅行でナスカの地上絵を見に行く方法とその注意点をお伝えします。
Contents
プーノからナスカの町イカまでは長距離バスで
わたしたちはチチカカ湖(Titicaca)のあと、
リマ(Lima)までの帰り道にナスカの町イカ(Ica)に立ち寄りました。
リマからイカもバスで4時間くらいとそう遠くありません。
バスの車窓から外を眺めていると、赤茶けた大地がどこまでも続きます。
バスを降りるとHelloの嵐
バスを降りて、地上絵を見るためにセスナの会社へ向かうのですが、
向かうまでもなく向こうからやってきます。
ペルー人ってこんなに英語話すの??ってくらい、
右からも左からもHello, Helloと話しかけられます。
それはセスナ会社だったり、ホテルだったり、レストランだったり、お土産屋さんだったり、
とにかく客引きです。
セスナ選びで抑えておきたい3つのこと
ナスカの地上絵を見せてくれるセスナ会社は複数あります。
その中でもナスカの謎に触れる空の旅をたのしめるよう、
次の3つのポイントをチェックしておきましょう。
1. 金額
これは一番大事なところ。
最初はどこもふっかけてくるので、数社聞いて比較検討します。
乗る直前に、オプションなどと言って金額を上げてくることがあるので、
トータルの金額であることを確認しておきましょう。
2. 乗員人数
6人乗りの小型セスナから12人乗りの中型セスナが一般的といわれていますが、
わたしが聞いた中では、20人乗りという大型に近いものもありました。
小型のものは小回りが利き、地上絵が見やすい反面、揺れやすいというデメリットがあります。
ツアー客は中型・大型のもので一緒にフライトするようです。
また運営会社によって小型のほうが割高だったりもするので、
客引きのお兄さんにしっかり確認しましょう。
3. 飛行時間
飛行時間も当然、短いほうが安くなります。
ナスカの地上絵は広大な土地に点々と多数広がっているので、
最短でも30分はあるものを選ぶとよいです。
そして事件は起きた
客引きのお兄さんと話がまとまり、
いざ搭乗というときになって突然お兄さんが
「悪いけど君は次の飛行機で。もし一緒の飛行機に乗りたいならプラス20USD」という。
つまり、定員の都合上、妹とわたしは同じ飛行機に乗れないから
一緒に乗りたければ20USD支払えという。
“iQue tonto! Hay muchas asientos en esta avion”
(うそばっかり、席まだいっぱい空いてるじゃん!)
それまで英語で交渉に応じていたわたしは(だって英語で話しかけられたから)
突然、スペイン語でまくし立てた。
あわあわする客引き兄ちゃん…
「いいよ、じゃあ他の会社で乗るから。チャオ!」
とオフィスを出ようとすると、ごめんごめんと慌てて引き留めに来た。
「もういいよ、アミーゴ、あなたは信用できないよ」
とそれでも押し切って行こうとしたら、
「アミーガ、勘違いなんだ。お詫びに3人乗りのプライベートセスナに案内するよ」
とウインクするので、あっけなく踵を返して客引き兄ちゃんの背中に続いた。
3人乗りセスナで悠々空の旅
結局、妹とわたし、それにパイロットという3人乗りセスナに乗り、
地上絵を見てきました。
上空では、パイロットが「いま右手に見えるのがハチドリ」という具合に
ガイドをしてくれます。
中には目を凝らさないと見つけられないものもあるので、
飛行前にだいたいのカタチを予習しておくと探しやすいかもしれませんね。
ナスカは地上絵の町
ナスカのあるイカという町は赤茶けた大地以外なにもなく、
地上絵だけが観光資源。
セスナ会社をはじめ、レストランもカフェもホテルも割高です。
ペルーいち、英語が通じる町でしたが、
それだけ地元の人たちは客引きに必死。
フライトの後で食事をしたカフェでも、
会計時に変な金額を上乗せされ、スペイン語で確かめると
「間違いでした」と安くなりました。
皆がみな悪い人ではないと思うのですが、
地元の人たちのためにも、気持ちよくお金を使い、
身を守るべきところは守るという気持ちが必要です。
それでも一度は見たい ナスカの地上絵
それでも上空から見た巨大な絵は圧巻でした。
こんなものが地球上にあるのか!という驚き。
地上絵以外にも、ペルーの赤茶けた大地を遠くまで見渡すことができるので、
賢い観光客として、ナスカ上空散歩もぜひたのしんでみてくださいね。