マヤ文明の遺跡を巡る~チチェン・イツァ遺跡

マヤの最高神ククルカンを祀る カスティーヨ

マヤ文明を代表するチチェン・イツァ遺跡。
その中でも有名なのがこのカスティーヨ(Castillo)ではないでしょうか。

マヤ神話の創造神ククルカンを祀っていたことから
「ククルカンの神殿」と呼ばれることもあります。
ククルカンは「羽毛をもつ蛇」ともいわれ、
火・水・大地・空気の四元素を司ると考えられていました。

高度な建築技術と天文知識を備えたマヤ文明が築いたこのピラミッド。
じつは暦にもなっていて、すべての段数を足すと365段、
しかも春分の日と秋分の日は日没時にピラミッドの角にククルカンのシルエットが現れます。

このピラミッドは祭事にも使われていたと考えられており、
正面に立って手をたたくと、その音がピュン!ピュン!と不思議に響くのです。

もうその圧倒的な存在感はもとより、
知れば知るほど鳥肌の立つ、神秘的な遺跡でした。

恐ろしや 聖なる泉セノーテ

森に囲まれ近くに水源がないチチェン・イツァにとって
大切な水源だったのが石灰石の陥没によって出現した天然の泉セノーテ。

宗教的な色合いも色濃く、雨乞いや豊作を祈る儀式では、
財宝や女性が投げ込まれたといわれています。

マヤの人々は、自分の宝を泉に投げ込むことで
より豊かさが得られると信じていたため、喜んで投じたそうです。

のちの調査で、泉の中からたくさんの財宝や人骨が発見されているそう。
ここもなにやら鳥肌の立つ場所でした。

命がけの球戯場

2チームに分かれ、石の輪にボールを入れる
バスケットボールのような球戯をしていたといわれている球戯場。

怖いのはここから。
試合の勝敗で生贄が決まったといわれています。
しかも勝った側が生贄になったのか、負けた側が生贄になったのかは不明らしい。

いずれにしても、ここで行われる球戯も宗教的な意味を持ち、
単なる娯楽としてだけでなく神聖な儀式のひとつだったようです。

カスティーヨのライトアップを見るならマヤランド

マヤっぽい装飾が施された客室内

ちなみにチチェン・イツァ遺跡を訪れるにあたって宿泊先として選んだのが、
マヤランド・ホテル(Mayaland Hotel)。
https://www.mayaland.com/en/hotels/chichen-itza/mayaland-hotel-bungalows

マヤランドってちょっと笑っちゃう名前なのですが
チチェン・イツァ遺跡に隣接していてアクセスがとてもよいため、
ピラミッドのライトアップやナイトショーを見ることができました。

ナイトショーでは、チチェン・イツァの歴史が紹介されるほか、
春分の日や秋分の日の太陽の角度を再現しククルカンの降臨を拝むこともできますよ。
30分のショーはスペイン語でしたが、
スペイン語を理解しない人でも一見の価値ありです。