
クスコ到着
20時間の長距離バスの旅を終え、
早朝、インカ帝国の首都クスコ(Cusco)に到着した私たち。
快適なバスの旅とはいえ、一刻も早くホテルで休みたい気持ちでいっぱいでした。
バスの中で隣り合わせた地元の人にあらかじめリサーチをし、
バスターミナルからホテルまでのだいたいのタクシー代は把握済み。
荷物を抱え、タクシーを探していると、
タクシードライバーが近づいてきました。
「このホテルまで、5ソルで行ける?」
「ああ、もちろん。さあ乗って」
クスコのタクシー事件
タクシーに荷物を積み込み、
ほどなくしてタクシーは私たちが予約していたホテルの前へ。
にこやかにトランクから荷物を下ろすタクシードライバー。
彼は手を差し出すと、「100ソル」と言ったのです。
「乗る時、5ソルって言ったよね?」
「いや、100ソルだ」
「いやいやいや、5ソルって言った!」
「バスターミナルからこのエリアまでは100ソルって決まりになってる」
「あー、じゃあもういいから、バスターミナルまで戻って!」
再び、荷物を詰め込み私たちはタクシーに乗ってバスターミナルへ。
するとタクシードライバーは「料金表を見せてやる」と
バスターミナルの中へ手招きしています。
彼についていくと、指さしているのは長距離バスの料金表。
「これ、長距離バスの料金表だよね?」
海外でタクシーに乗る時のポイント
海外でタクシーを捕まえるときの、基本中の基本。
それは駅やバスターミナルなどで、客引きのタクシーには絶対乗らないこと。
いつもはこのルールを守っていたのですが、
なにしろ20時間の移動で脳も身体も疲れ切っていたわたしは、
うっかり悪質タクシードライバーにつかまってしまったのでした。
結局、タクシードライバーとは、
「ふりだしに戻ったってことで、お互いちゃらね」
と言って、1ソルも払わずに別れました。
それでもしっかり悪質タクシーのナンバーを控え
バスターミナル内にある交番で一部始終を話すと
そこにいた警察官のマリオ(Mario)が
「日本から来たスペイン語を話す女の子(amiga)」の武勇伝をいたく面白がってくれたうえに
インカコーラまでごちそうしてくれたのです。
マリオは彼のいる交番の電話番号を書き留めた紙切れをわたしに手渡すと、
バスターミナル前の道でタクシーを停め、
「このホテルまで、5ソルでこのお嬢さんたちを届けて。
この日本から来たお嬢さんはスペイン語が堪能だからね。
彼女は警察の番号も持ってるから、ちゃんと届けてね」
と見送ってくださいました。
ポテチ爆発の危機、止まらぬ歯磨き粉
そんなこんなで、予定よりだいぶ遅れたものの、
ようやくホテルに無事到着。
やれやれと荷物を下ろし、荷解きをしようと開けてみたら…
かばんの中のポテトチップスの袋が今にもはちきれんばかりにぱんぱんに膨れている!
歯磨きしようと思って、チューブのふたを開けたら最後、
ニュルニュルが止まらない!
高山病を防ぐために
そうここは、標高3,400mに位置するクスコ。
ケチュア語(Quechua)でおへそという意味の名を持つかつての首都。
ちょっと素早く動いただけでも、すぐハアハアと息が切れます。
ここで大切なのは、急に動こうとしないこと。
身体が高度に慣れるまでは、お酒も避けたほうがいいようです。
高山病は、現地ではソローチェ(Soroche)と言って、
高山病予防のお薬も売られています。
マテ茶(Mate)も高山病予防にいいらしい。
クスコ到着後は、のんびり過ごしましょう。
